去る６月２１日（土）、草津栗東医師会、守山野洲医師会と共催により平成２６年度の「医療政策勉強会」を開催しました。今回の勉強会では、環境大臣や厚生労働副大臣を歴任され、現在、自民党の幹事長補佐や税制調査会の副会長など、党の要職に就いておられる鴨下一郎衆議院議員を講師としてお招きし、医療制度の今後の方向性等について」と題する講演をいただきました。

冒頭に今回の勉強会開催にあたり、尽力いただきました武村展英衆議院議員から挨拶があり、経済産業委員会において、公認会計士の経験を活かし、控除対象外消費税の解消に向け取り組んでいること、また、滋賀県南部を医療の一大拠点とすべく活動している旨の報告がありました。

引き続き、鴨下一郎衆議院議員の講演に移り、アベノミクスの三本の矢の一つである「経済成長戦略」では、自動車、エレクトロニクス産業に続くあらたな成長産業として医療分野や農業分野を中心に成長を促進し、景気回復による税収の拡大を目指している旨説明されました。政治の場では、社会保障費が膨張する中で、いかにマーケットを大きくして、現役世代の負担を少なくするかの努力が続いており、このような背景の中で、医療機器産業業の成長、医療インフラの海外展開、医療ツーリズムの促進等を通じて医療関連マーケットの拡大に向けた取り組みが行われる一方で、医療費の抑制につながる新たな保険外併用の仕組みや保険給付対象範囲の整理、薬価の毎年改定などが議論されていることが説明されました。

医療界としては、これらの政策が公的医療保険による国民皆保険が堅持でき、国民の安全な医療に資する政策か注視してゆかなければならないと思われました。一時間足らずの短い時間ではありましたが、医療制度の今後の方向性を決定づける政治・経済、の大きな流れについて、理解が進み大変参考になる講演でした。